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ニュース ファン想いで歌を愛する「天神子兎音」―愛され度満点のパーソナリティとボカロ愛あふれる音楽性 【バーチャルタレント名鑑】

様々なバーチャルタレント事務所が次々に発足し、着実にその裾野を広げ続けているバーチャルタレント(VTuber)シーン。牽引する二大事務所に注目が集まるなかにあって、数年来に渡って活躍を続けるタレントも非常に多い。この連載コラム「バーチャルタレント名鑑」では、様々なカルチャーシーンで奮闘を続けるバーチャルタレント(VTuber)一人一人にスポットライトを当て、これまでの軌跡とこれからの望見について書いていきます。今回紹介するのは、ボーカロイドと歌を愛し、京都訛りな関西弁とパワフルな歌声で多くのファンを魅了する天神子兎音さんです。彼女が活動をスタートしたのは2018年4月27日。「【#0】おいでやす?初投稿やでっ【天神子兎音】exit」をYouTubeとニコニコ動画に初投稿したことが始まりです。【画像】「灼眼のシャナ」「ハルヒ」いとうのいぢが担当したデザインどこか馴染み深い彼女の外見。デザインは「涼宮ハルヒシリーズ」「灼眼のシャナ」「ななついろ★ドロップス」など人気ライトノベル・ゲーム作品のキャラクターデザインでお馴染み、一時代を築いたイラストレーターのいとうのいぢが手掛けています。あのビジュアルが人間らしい動きで歌って踊る姿が見られるというと、とても感慨深い気持ちになってしまいます。約500年前から京都で祀られていた由緒正しき神様、京都訛りな関西弁、トークのノリは軽快、これらは昔から現在に至るまで変わらない彼女らしさでしょう。たびたび催されている雑談配信では、チャットを送ってくるファン一人一人の名前を覚えており「あれ?キミ名前変えた?」と気づくことも多々あり、ファンとの距離感が非常に近く、何よりファン想いな人柄が特徴的です。そんな彼女、活動初期は動画と生配信を同時にこなす配信者としてスタートしました。ゲーム慣れしていないところから「もしかしてポンコツでは?」とデビューして早い段階からツッこまれており、それをいなそうとするもやはりポンコツなところを出してしまったり…と、芸人気質なところが露わになっているのがわかります。そんな彼女のYouTube動画の一覧を見てみると、3年のキャリアにしては動画数が少ないのでは?と思うかたもいると思います。生配信をする際にはTwitter上で告知していますが、限定動画として再生リストの「生配信アーカイブ」リストに整理され、そちらから確認することができます。一部はメンバー限定動画へとアーカイブ化され、動画そのものが削除もしくは非公開とされていることも多いです。Twitterを通してでしか出会うことのできないレア感が強い彼女の生配信。「そのことについてそこまで話すのか」と語ることが多いうえに、実は再生リストなどにアーカイブされない動画もチラホラとあるので、気になる方はTwitterから彼女の生配信をチェックすべきでしょう。ゆったりと雑談をすることもあれば、『あつまれ どうぶつの森』『スーパーマリオ』シリーズのほか任天堂作品をプレイしているほか、『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』を最近ではプレイし始めています。そんな彼女、長年のキャリアもあり交流関係が非常に広いのが特徴です。ホロライブのときのそらさん、夏色まつりさんとは2019年4月から放送されていたVTuberドラマ『#四月一日さん家の』(テレビ東京系列)で共演し、その後に「清純ワイルド」「天祭」として様々なゲームでコラボ配信していくことになります。また、天神さん・夏色さんに774inc.所属の不磨わっと(ふま わっと)さんが加わり、「メンヘラ三銃士」として『第3回VTuber最協決定戦 Apex Legends』に出場しています。その他にも多くのバーチャルタレントとコラボしていますが、樋口楓さん、富士葵さん、YuNiさんとの4人による「飯団四季」を挙げるべきでしょう。それ以前からそれぞれ絡んでいた4人でしたが、2019年8月18日に開催された『Vアニ2019』で共演し、これ以降より交流を深めていくことになります。この4人と言えば、メジャーレーベルに所属しているバーチャル・シンガーの4人としてファンに認知されている4人でもあります。同じ境遇にいる4人だからこそ、親密になるまでに時間はあまりかからなかったとも言えます。カバーソングで共演することもあれば、ゲーム配信でコラボすることもあり、手巻き寿司を4人で集まって食べ、お互いのアニバーサリーや記念日となればお祝いコメントも送り合うほどに。天神子兎音の3周年記念配信には彼女らからのお祝いコメントやプライベートをイジるコメントが届き、彼女の愛され具合が伝わってきます。現在彼女のファンといえば、やはり彼女の歌・音楽から入ってきたかたが多いでしょう。デビュー当初から歌ってみた・カバーソングをアップしつづけ、その数は100曲ほどに登ります。その大半がボカロ曲であり、彼女のボカロ愛の強さが窺い知れます。シンガーとしての名義は「Kotone」として活動しており、2020年11月11日の自身の誕生日配信で以前の運営会社からユニバーサルミュージックへと変わり、その後にはレーベル所属として音源を発表、メジャーデビューを果たしました。Kotoneとしてのデザインを手掛けたのはイラストレーターの赤倉さんです。「フーアーユーなんて言わないで」を初めとして6曲のオリジナル曲を発表し、xRライブイベント『TUBEOUT!』も含めて多くのライブイベントに参加してきました。音楽の視点でいえば彼女はいわばインディーズとして活動をしていましたが、オリジナル楽曲には和田たけあき、睦月周平、堀江晶太ら、それ以前にボカロPとして活躍していたクリエイターらにオリジナル曲の作詞作曲を任せるという、自身のこだわりを全面に押し出してきました。ファズやオーバードライブ系のエフェクトで歪んだギターリフでリードするロックソング、鍵盤・シンセサイザーで耳を惹くポップなナンバー。それらをがなり声に巻き舌も多用してパワフルに歌い、あるいは力を抜いてメロディをなぞる歌声、社会への不平不満や心中の不安を思い切りブチまける歌詞など、彼女の音楽には多くのフックがあります。コンプライアンスのギリギリを攻める歌詞とメッセージ性は、ボーカロイド音楽からまさしく受け継いだものであり、彼女らしさを加えた音楽となっています。2枚のシングルを発表し、7月28日にはメジャーデビューアルバム『RESIST』を発表。インディーズとして発表していた楽曲群を中心にし、以前のハード&パワフルな作風/イメージが一切変わることなく封じ込められています。11月24日には「ロキ」「ダーリンダンス」などのボカロ名曲をカバーした『I scream』をリリース。フルアルバムではフルパワーで力強い彼女の歌声がメインにありましたが、このEPでは時にはしっとりと、時にはキュートにと様々に歌い分けており、堀江晶太さんが所属しているバンドPENGUIN RESEARCHのボーカルの生田鷹司とのデュエット曲もあるなど、それまで彼女が愛してきたボーカロイド音楽への愛と自身のスキルフルなボーカルが全面に出たEPに仕上がっています。アニメ、ゲーム、声優、ボーカロイド。ネットカルチャーに親和性のあるコンテンツを愛し、バーチャルタレントとして活動するなかでもその愛をもって走り続けてきた彼女。12月28日には『TUBEOUT!FES -2021 WINTER-』としてLOFT9 shibuyaやVeats SHIBUYAなど4会場を舞台にしたサーキットイベントへの出演が決まっています。来年以降にどのような活躍を見せてくれるか、楽しみな存在だといえるでしょう。「バーチャルタレント名鑑」過去記事はコチラ

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