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中の人が解説!チーム作業がオールインワンで完結する「Microsoft Teams」の使いこなし術

長く言われていた「働き方改革」が、皮肉にも一気に加速している。突然「走りながら考える」ことを強いられた人も多く、慣れないリモートワークの中で課題として言われるようになってきたのが、いかにコミュニケーションロスをカバーして情報を共有し、チームでの作業を円滑に進められるかということ。同じオフィスにいればちょっと声をかければ伝わる話が、リモートワークではそうはいかないからだ。

メッセンジャーやビジネスチャット、ビデオ会議など様々なコラボレーションツールが注目を集める中、これらのツールの機能を包括する統合ツールとして、マイクソフト史上最速のスピードで大きくユーザー数を伸ばしているのが「Microsoft Teams」だ。「Office 365」から「Microsoft 365」へと改名された、マイクロソフトのビジネスアプリケーションに含まれるコラボレーションツールで、1ユーザー当たり月額540円の「Microsoft 365 Business Basic」以上の法人向けプランから利用できる。Word、Excel、PowerPointなどのOfficeアプリを使った作業や、メールや予定表、クラウドストレージといった仕事で使うツール群を結び、あらゆるコミュニケーションの「ハブ」となるものだが、機能を制限した無料版も提供されている。日本マイクロソフトで「Microsoft Teams」を担当する春日井良隆氏に同ツールの魅力と、実際にリモートワーク中のいちユーザーとしてどのように使いこなしているかを聞いた。

複数のツールを切り替える手間なし!これひとつだから、誰でも使いこなせる

今回の取材もTeams上で行った。社外のメンバーをゲストに招くこともでき、メールアドレスとブラウザさえあれば参加できる。

「Microsoft Teams」は、ビジネスチャットツールとしては「Slack」や「Chatwork」、ビデオ会議ツールとしては「Zoom」や「Webex」と比較されることが多い。しかしその最大の特徴は、ビジネスチャットツールであり、ビデオ会議ツールでもあり、かつOfficeアプリを使った共同作業やファイル共有の場でもあるということ。その名前の通りチームで仕事を進める上で必要なものが、オールインワンで揃っている。それこそがTeamsの魅力だと春日井氏は説明する。「チャットから通話へ、みんなで集まってビデオ会議へ。さらに話し合いながらドキュメントの共同編集へと、アプリケーションを切り替えることなくシームレスに作業ができます。Exchangeと同期するので、Outlookの予定表と全く同じスケジュール管理ができる。複数のツールの使い方を覚えたり、画面を切り替える必要もありません」。

Teams上でOfficeアプリを使った共同作業もできる

マイクロソフトでは部署ごとのほか、部署を超えた横断的なプロジェクトでも「チーム」が作られていて、ひとつの画面上で様々な情報を共有している。たとえば残念ながら今年は実現できなかったお花見のプロジェクトチームでは、タスク管理のためのExcelデータをメンバー全員で共有して、役割分担の話し合いを行い、来年以降も使えるようにアーカイブが残っているという具合だ。「チーム」には社内だけでなく、社外のメンバーをゲストに招くこともでき、その場合に相手はメールアドレスとブラウザさえあれば参加できる。

個人間や少人数でのコミュニケーションは基本的に「チャット」で行われているが、「直接話した方が早い!」となれば、ワンクリックで通話へ切り替えることもできる。相手が画面に向かっていないときはボイスメール(留守番電話)を残すこともでき、その内容はテキスト化されて表示される。「誰が何の要件でかけてきたのか、聞かなくてもわかる」(春日井氏)という、便利なしくみだ。

チャットから通話だけでなく、ファイル共有もツールを切り替えることなくその場でできる。さらにWordファイルをその場で共有して、話し合いながら同時に編集していくといったことも頻繁に行われていると春日井氏。チームで仕事を進めていく上で必要なコミュニケーションや情報共有、ファイルの共有や共同編集もすべて、新たにアプリを起動したり画面を切り替えたりする手間なく、「Microsoft Teams」上で作業が完結する。加えて外線電話が受けられるしくみも用意されていて、会社宛の電話を自宅でとることもできるという。

一方、ビデオ会議はOutlookとリンクした予定表で管理でき、日本マイクロソフトではチームでの定例会議から、外部との会議、100名規模の全体会議まで、毎日のように顔を見合わせての大小様々なミーティングが開催されている。ビデオ会議でもチャットと同様、ファイルの共有などが簡単にできるほか、画面共有やホワイトボードの使用、ビデオ会議では背景をぼかしたり、オリジナルのバーチャル背景も利用可能。日本語には未対応だが、話した内容リアルタイムにキャプション化する機能なども、すでに実装されている。

さらに近日中のアップデートで、タイピング音などの雑音をカットするしくみや、挙手機能なども導入される予定だ。また将来は個人向けのプランでも、「Microsoft Teams」を使えるようにするとの計画も発表されている。「最近ではコミュニケーションロスを補うための工夫として、ランチなどの時間を使い、自由参加で雑談ができるようなビデオ会議も開催しています」と春日井氏。すでに日本マイクロソフトの社内では、役員も参加してのカジュアルなセッションなど、リモートワークでも一体感を持てるような新しい取り組みも始まっているそうだ。

関連情報・Teams で外線番号と連携https://www.softbank.jp/biz/cloud/microsoft/o365/unitalk/

・Teams お役立ち情報&日本マイクロソフトのリモートワーク支援コンテンツ等https://www.microsoft.com/ja-jp/biz/wsi/teams-remote-work.aspx

・Microsoft 365 Personalhttps://news.microsoft.com/ja-jp/2020/03/31/200331-introducing-new-microsoft-365-personal-family-subscriptions/

・Office 365のプラン機能https://docs.microsoft.com/ja-jp/office365/servicedescriptions/office-applications-service-description/office-applications-service-description

取材・文/太田百合子

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